たかじのつらつら

反省はしない

映画の感想_ヤクザと家族 The Family

4/7(日)、「ヤクザと家族 The Family」を見た。

しっかりじっくり向き合える時に(時間も体調も整えて)見ようと思っていたので、作品を知ってから少し間が空いてしまったがようやく。

最近はやくざの存在や見識を深めたい気持ちが高まっており(嵌ってる作品のおかげで)、映画ではあるもののそれが満たされそうという期待や主演綾野GOのシリアスなやくざ役にとてもわくわくしてたんだが、いやーーー見終わった後のしんどさがすごかった、、、こんなにずっしり胸が重くなることなかなかない。しかもじわじわではなく、本当にズシッと来た。もうちょっと…もうちょっとどうにかならんかったのか、あまりにも悲しい。こんなに悲しいのに、命が失われかけてるときの顔が綺麗で、表情が穏やかで、またそれが悲しさを倍増させてたと思う。満点です。(涙をちょちょ切れさせながら拍手喝采

登場人物もはちゃめちゃに良かった。GOのケン坊が素晴らしいのは言うまでもないけど(あえてのあえてで書くと、背面の紋々ばっちり見せてくれたのはネ申だった…ありがてぇありがてぇ)、舘ひろしのオヤジが沁みた〜〜見目もダンディでかっこいいのに、家族になったケン坊に対する低くて甘い声と侠葉会に啖呵を切ったときの空気震わした声、これは比較して倒れるやつです。特にオヤジのことを書いたけど、舎弟くんも焼肉屋家族も恋人も、納得だったんだよ。すごかった。

ストーリーはとても丁寧に導いていてくれたと思っていて、ケン坊が血の繋がった家族を失って、新しい家族(ヤクザ)の中で一生懸命それを守って、タイムスリップしたような時間の先ではその家族から離れることになって、今度は新しい普通の家族で生きようとしても社会から許されなくて、ずっと家族を追い求めて、どこまでもまっすぐに生きようとしてたってのが、ア”ーーーーーーーここが!この報われなさが!!堪らなく重たくのしかかる。そして、祈りのようなEDのFAMILIAが効いてくるわけですよね。すごかった。

そういう意味だと、若頭補佐の身代わりになるために川山を刺した後、由香の元を訪れて縋るように抱くところあったけど、あれも何て言うかあの時点では家族ではないけど、それに近い存在に身を寄せたい抱えきれない自分を受け止めて欲しい許されたいとかがあったのかな。とても印象的であったのよ。

なお、見終わってから家でじっとしてられなかったから散歩に出たんだけど、路上でめそめそ泣くしかなかった。落ち込んでたのは確かで、感想を書くのも時間がかかってしまったよ、はい。でも見て本当に良かった。また元気なときに見て打ちのめされたい。

 

 

タイトル:ヤクザと家族 The Family

視聴方法:Netflix

総評:★★★★★